|
第四章.〜旅の準備〜
闇から光へと視界が移り変り、いつもと違う天井が視界にはいる。
(あ〜、朝か。夢じゃなかったんだな・・・。)
いつもと違う天井の高さに、昨日起こった出来事が現実のものだと認識する。
(はぁ、起きるか・・・って、あれ?)
しかし体が動かない。蒲団が異常に膨れていて、あきらかに何かが体にのしかかっていた。上半身だけ無理やり起こして、恐る恐る蒲団をめくってみる。そこには見知った女性が覆い被さる様に抱きついていた。
「あうあう・・・。」
ブレアがやすらかな寝息を立て心地よさそうに寝ていた。リアクションに困ったのか、動けないまま変なうめき声をあげる。
(何で!?なんでブレアさんがいるの!?ここは俺の部屋だろ!?落ち着け!落ち着け!)
軽いパニック状態に陥ったがなんとか立て直した様だ、一息ついて観察してみるが、起きる様子もないので動くわけにもいかない。ブレアの寝顔はとても大人の女性とは思えないほど可愛く、愛らしく思えた。
(かわいいなぁ・・・は!?いかんいかん、起こさねば。)
ペチペチと頬に触れてみるがやはり起きる様子がない・・・熟睡している様だ。
「ブレアさん?お〜い!」
軽く肩を揺さぶってもまるで反応がない、規則正しい寝息が続く。揺さぶっているうちにブレアが羽織っていたローブが落ちた…胸元の涼しげなブルーのネグリジェだった、思わず目がそちらに向く。
(おおぅ!こ・れ・は・・・伝説に聞くネグリジェではないか!胸元も大胆な!)
18歳の高校生らしいまともな反応をしてくれる。少し反応が過剰な気もするが・・・。
(こ、これは誘われているのだろうか!?しかし朝っぱらから!?い、いや待てよ。昨日あんな会話もあったし・・・いやいや!これが勘違いなら問題だし・・・いやいやいや・・・。)
両手で頭を抱え、なにやら激しい葛藤をくりかえしている・・・アホである。ふと動きを止めると頭を抱えていた手が、ブレアの胸元ににじり寄り始めた。
(駄目だ!いけないって!!あ〜誰かこの手を止めてくれ〜。)
理性と欲望との熾烈な戦い、今まさに理性のダムが決壊しようとしていた。後5センチ…3センチ…1センチ…。
「止めてあげましょうか?」
「どわぁぁぁあ!!!」
不意の声に思わず大声があがる。声の主は当然・・・シャルだった。右手のフライパンを大上段に構え、妙に引きつった笑顔である。額には怒りを表す血管が見え隠れしている。
「止めて欲しい?」
やさしい声だが、殺意・・・一言で言うならばその言葉にはそれが込められていた。サァーと血の気が引く音と共に、ツトムの顔に青い縦線が入る。
「い、いえ。どうやら止まったみたいです・・・心臓も一瞬くらい・・・。」
思わず敬語になる、彼は悟ったのだ、下手なこと言えば命の保証はない。
「あ〜ら、良ければ心臓も面倒見るわよ?その手をそのまま進めたらね。」
右手のフライパンもそのままに、先程よりも冷ややかに聞き返す。かなり怖いことを言っているのだが、声の調子は変わらない。
「い、いえ、結構です。すぐに引っ込めますから。」
そそくさと手を引っ込める、と同時にフライパンもシャルの頭上から下ろされた。
「まったく!起こしに行くって言ってなかなか帰ってこないからどうしたのかと思ったら、こんなところで眠っちゃって・・・まあ、いいわ。朝食の時間だから早く来てよね、お母様はそのまま寝かせといて。」
そう言い残すとシャルは出て行ってしまった。部屋には再びブレアとツトムだけが取り残される。
「ふーマジで怖かった。それにしてもブレアさん何時からここで眠ってるんだろうな。朝食の準備がしてあるって言うし、そろそろ行くか。それにしても・・・。」
ツトムの目はやはりブレアの胸元に引かれる。先ほどの事にまだ懲りていないらしい。
(ここでなにもしないのは男じゃ無いよな。少しだけなら・・・。)
またしても手を伸ばし始める、と―。
キラーン――ズドン!
ツトムの頭上数センチの壁に包丁が刺さっていた。思わず全身が硬直する。
「余計なまねはしないで、は・や・く来なさいね。」
入り口の向こう、姿は見えないがシャルの声がする。それは言葉にこそ出してはいないが、明らかに次は無いと言っている。
「はい!ただいま行きます!」
ツトムはブレアを起こさないよう、そそくさとベッドから降りシャルの後を追いかけた。
「クス、二人ともまだまだね…」
数瞬後、寝言とも独り言ともつかない言葉がブレアの口から漏れていた・・・。
小麦の匂いが香るダイニングには3人分の朝食が用意してあった。食卓の上には見た目もきれいなサラダ、暖かに湯気が立ち上る乳白色のスープ、ハムエッグ、主食はどうやらパンの様だ。シャルはすでに席に座りコーヒーを思わせる飲み物を二人分注いでいた。どうやら食文化は地球とたいして変らないようで安心していると、コーヒーを注ぎ終わったのかシャルが座るように促してきた。
「さっさと座りなさいよ、冷めたらどんな料理でも味が落ちるんだから!」
言われなくてもお腹はすいている。何しろ昨日からなにも食べてないのだから。手と顔を洗おうと思ってキッチンを覗いてみたが・・・水道がない。そう、ここは違う異世界なのだからあるとは限らない。どうしようかと思いおろおろしていると、見かねたシャルが声をかけてきた。
「何やってんのよ、手を洗うんだったら洗面所に行きなさいよね。そこに水のパルミットがあるから。」
「ああ、わかった。」
言ってダイニングを出ていく、廊下にはいくつかの部屋があり、どれが何の部屋だか判らない・・・はずだったが、なんの迷いも無くダイニングから3つ離れた部屋のドアを開ける。よく見なれた洗面所だった。洗面台には淡い水色をした球体が浮いている、なんの抵抗も無くそれに手をかざし自分の意思を伝える 水が欲しい と、間を置かずに球体から水が湧いて、重力に従い球体から滑り落ちる様に水が滴り始める。台の上には石鹸らしきものがあったので遠慮無く使い手と顔に石鹸を塗り付けて水で洗い流す、水の心地良い冷たさが眠気も一緒に洗い流してくれる。あまりに普通の行動だった・・・。
(あれ?なんで俺、ここが洗面所だって判ったんだ?それになんでこいつの使い方を知ってるんだ?)
思い、相変わらず水を出しつづける球体に目をやる。そう、あまりに日常的な行動ではあったがここは異世界なはずだ。洗面所の場所にしてもパルミットの使い方にしても知っているわけがないのだ・・・。
何か・・・得体の知れない何かが脳裏に浮かぶが、あえてそれを無視する。今はまだ認めたくない。
「デジャヴだな・・・。」
そう、ごまかす様につぶやくと傍にあったタオルに顔をうずめた。
ダイニングに戻るとどうやら起きてきたのかブレアの姿があった。まだまだ眠そうではあったが、ツトムの姿を認めると普段と変らない様に挨拶をしてくる。
「おはようございます。良い夢は見られましたか?」
「夢・・・なんか見てたような気もするけど朝の騒ぎで忘れちまった。なんだっけ?」
何か大事な事なのだが思い出せない。そんな事は良くある事だし気にもとめなかった。そんなに大事な事なら後々思い出すだろうし、それより今はテーブルの上にある朝食の方が気になって仕方がなかった、お腹はかなりすいている。
「朝の騒ぎ?何かあったの?シャル。」
とぼけているのか、はたまた天然なのか、恐らくは後者の方だろうがしれっと尋ねるブレアを尻目に注がれたコーヒーを一口に含む、さわやかな苦々しさが口の中に広がった。
「別に・・・どっかの勇者様がお母様の寝込みを襲おうとしてただけよ。」
ごほごほっ――と、かなり豪快にむせる。反論しようにも喉から空気を搾り出すのに精一杯だ。涙目でシャルを睨むが当の本人は何食わぬ顔でパンにバターを塗っていた。
「まあ、そうだったのですか?おっしゃって下されば、いつでもお相手していましたのに・・・。」
小悪魔を思わせるように目を細めて微笑む。アダムは地雷を踏んでしまった気がした。
「い、いや〜なに言ってるのかな〜シャル君。悪い冗談はよしてくれよ〜ハハハ・・・。」
弁解しようにもまともな言葉が思い浮かばない。シャルは無視を決め込んでいるようだ。
このままではらちがあかない、話題を変えようと乾いた笑いを続けながら考えているとブレアの方から助け舟が出た。
「さて、アダム様。決心はつきましたか?」
微笑みは止め真剣な表情で尋ねるブレア。そう、決断の時は来たのである。
「・・・やらせてもらう。なにより自分のためだしな。だけど一つ条件がある。」
テーブルの上に飲みかけのコーヒーを置いて、少しの間を作った。ブレアはなにも言わずに続きを促してくる。シャルの方は何か言いたそうだったが、二人の真剣な雰囲気を察したのか何も言ってこなかった。
「俺のことを アダム と呼ばないで欲しい。いや、正確には呼んでも良いんだけど、何て言うかその・・・俺は時間を操るなんてこともできないただの人間だから。だから時の管理者としての アダム とは呼んで欲しくないんだ。うまく言い表せないけど・・・。」
自分はこんなにも口下手だっただろうか、言いたい事の半分も伝わらなかった気がする。
そんなツトムをブレアは目を細めて見つめている。それは母が子を見つめる瞳、あるいは恋人を見つめる瞳・・・ツトムに優しく声をかける。
「では、その名を名乗るのにふさわしくなられた時、あなたをその名で呼びましょう。それでよろしいですか? ツトム様 。」
その言葉にツトムは顔を上げた。ブレアは自分の気持ちを解ってくれた。それが無償に嬉しかった。
「ああ、そうしてくれ。ありがとうブレアさん。」
ふと、会話が一段落してツトムは気がつく。
「あれ?そういえば俺この世界のことなんにも知らないし、今のところ力も無いんだけど…ブレアさんかシャルか、ついてきてくれるの?」
そう、彼は今のところただの人間である。いくら射撃が上手でも、この世界においてそれがどこまで役に立つのか知れないのだ。
「ん〜そうですわねぇ・・・どうしましょうかしらぁ。シャル?」
意地悪そうに、本当に楽しそうに勿体つける。話しを振られたシャルは。
「そうねぇ?勇者様なんだし、一人でやったら?ねぇ、お母様。」
どうやら昨日の仕返しをしているらしい、目元がニヤニヤとしている。新しいおもちゃを手に入れた子供の目だ。
「そうですねぇ、わたくしは留守を預かる身として、あまりここを離れてはいられないのです。ですからぁ、シャルをお供につけますわ。」
ブ――――ッ
突如右側からコーヒーがふきかけられる。幸い熱くは無かったものの、洗ったばかりの顔が茶色に染まる。どうやらシャルも甘党のようで、ざらざらとした溶けきらなかった砂糖の感触と共にコーヒーが顔を伝わって流れ落ちていった。ツトムはあまりの出来事に何も反応できなかった。無言で、茶色に染まったYシャツを脱ぎそれで顔をぬぐった。シャルはまだむせている。
「まぁまぁ、シャルったら。お行儀が悪いですよ。ツトム様にお謝りなさい。」
言いながらどこからともなく取り出したタオルでツトムの顔を拭いてやる。
シャルはゼーゼー言いながらも真っ赤な顔で―――。
「お母様。本気なのですか!?私はぜっっっっっっっっっっったいに嫌です!」
「あら、どうして?あなたもそろそろ修行に出ても良い年齢でしょう。行きなさいな。」
ツトムの顔を拭きながら言う。ツトムはされるがままになっていた。
「こんなケダモノと一緒に旅になんて出たくありません!いつ襲われることか!!」
どうやら本気で嫌がっている様で、ツトムの方はと言えば今朝のこともあってか反論ができないようだ・・・。
「あら?良いじゃない。どうせ決まった殿方もいないのでしょ?ツトム様なら母さん安心だわ。それとも・・・お母さんがついて行ってあなたが留守番する?どちらかを選びなさい、お母さんはどちらでも良いわ。ね?ツトム様?」
「え?俺?う〜ん。どちらでも良いんだけど・・・ブレアさんの方が心強いかな・・・。」
(それにブレアさんの方が好意を持ってくれているみたいだし・・・。)
―――カチン!
「良いわよ!お母様が行くくらいだったら私が行くわよ!見てなさいよ!」
(絶対役に立って見せるんだから!)
その一言がシャルのプライドを傷つけたらしく、態度が一変した。単純な娘である。
「はい。では決まりですね。ツトム様、今聞いた様にシャルがお供を致します。よろしく面倒を見てやってくださいね。その前に一通りの装備を用意しなくてはいけませんね。」
どうやら今のはブレアの策略だった様だ。シャルはまんまと引っかかっている。
「装備ですか?やっぱり鎧とかつけるんすか?」
(う〜ん。まんまRPGになってきたな〜。)
「あら?ツトム様には鎧は似合いませんわ。こちらでご用意しておきますので、湯浴みでもなさってきて下さい。コーヒーでべとべとですから。」
そう言うとブレアは席をはずしダイニングから出て行ってしまった。
「・・・そう言うわけだから。シャルよろしくな!」
「・・・よろしく。」
あまりにそっけないその態度に、ツトムは無言でダイニングから出ていった。
シャルは無表情にコーヒーの残りをすすっていた・・・。
脱衣所に入ってコーヒーの染みが付いたYシャツを脱ぎ捨てる。真新しいタオルが用意してある事を確認してからズボンを脱ぎ捨て、バスルームを開ける。バスルームの内装は浴槽もあればシャワー?らしきものも有った。
(このシャワーにも水のパルミットが組み込んであるのかな?)
試しに手にとって念じてみる。程よい温度のお湯が出てきたので安心して体中を洗い、浴槽に入る。
「プハァー!気持ち良いね〜」
湯船の中で鼻歌などを歌っていると脱衣所からブレアの声が聞こえてきた。
「ツトム様。先ほど汚してしまった衣服は洗っておきましたので、こちらに置いておきますね。」
「あ、ありがとうございます。そろそろ出ますから。」
「はい。ツトム様お背中を流して差し上げましょうか?」
「い、いえ!もう洗い終わりましたから。」
また悪戯心で言っているに違いない。バスルームからは見えないが今頃はくすくすと笑っているのだろう。
「あら、そうですか?残念ですね。ではリビングの方でお待ちしていますわ。」
そしてブレアの気配が消えると――
(ふぅ〜あの人も何を考えてるんだか・・・。)
ツトムはぶくぶくと泡を立てながら湯船に沈んでいった。
「あれ?」
脱衣所に出て姿見に立つと、いつもは付けていない筈の物が首についていた。いや、
正確に言えばいつもは1つしか付けていないものが2つあるのだ。
(何で増えてんだ?)
それは、ツトムが所属しているサバイバルゲーム――通称 サバゲー のチーム認識票だった。仲間の一人がふざけ半分に米軍のものを模して作ったもので、それぞれに名前が刻まれている。試しに手にとって見比べてみると1つは確かに以前から付けていた物なのだが、もう1つには―――。
「何々?――全ての幸運をあなたに。なんじゃこりゃ?」
(…まぁ良いか。縁起の悪そうなものでも無さそうだしな…)
リビングに着くとブレアとシャルが食後のお茶を楽しんでいるところだった。
「お待たせ〜で、手始めにどこに向かえば良いのかな?」
「その前にお渡しするものがあります。こちらです。」
ブレアが差し出したのは、パルミット、竜の彫刻が施してある白銀の剣、滑らかな丸みをおびた金の篭手、それから麻の袋。
「え・・・これが装備?」
意外に少ないその内容に思わずしり込みしてしまう。それはそうだろう。これで世界を救えと言うのだから無茶である。
「ツトム様、装備は数ではありません質ですわ。順に使い方をご説明します、まずはパルミット。・・・これに関しては何とも言えませんね。何せ私にも扱えないものですから。」
そう言ってパルミットを渡す。
「ちょっと待ってよ。これを受け取ったらまた言葉が・・・。」
「はい?言葉、解りますよね?」
「あれ?うん、解る。…何で?」
「ふふ、それですわ。昨日頑張って作りましたの。それがあればこの世界の標準的な言葉と文字が解るようになります。」
首にある認識票に指を指して微笑む。2つに増えていたのはそういうわけだったらしい。
「そして、この剣ですが、普段は剣の形をしておりますが――弓に!」
構えて一言唱えるとその剣は弓になった。
「この様に簡単なキーワードで弓にも斧にもなります。威力もなかなか強いので使い方次第ではどのような相手でも倒す事ができるでしょう。」
再び剣に戻しツトムに手渡す。
「へぇ、おもしろいもんだ。試しにやってみるかな。――銃に!」
シーンと剣はまったく反応しなかった。慌てて振り回してみるが一向に変化は起こらない。
「だめぢゃん・・・。」
「ツトム様。銃とはもしかしてツトム様の世界の武器なのでしょうか?そうでしたら剣がその武器を理解できないため変化しないのかもしれません。」
「それか、ツトムに魔力がないからかもねー。」
言われてみると確かに。ファンタジー世界なのだから銃は存在しないのかもしれない。
また、シャルの言うとおりだとしたら持っていても意味がないので一応試してみる。
「――斧に!」
シュン!
と今度は素直に変化が起こる。短剣だったそれは今や重厚感溢れる片手斧になっていた。
「お、できたできた。」
満足して、短剣に戻すと鞘に入れ腰のベルトにくくりつける。その作業が終わるのを待ってブレアが説明を続けた。
「それからこれは・・・アダム様が以前身につけていた篭手です。どのような力があるのか私には解りませんが、私が持っているよりもツトム様が身に付けておいた方がきっとお役に立てますわ。」
ツトムの左腕をまくり、装着してくれる。装着が終わった瞬間だった。手に持っていたパルミットがパァーっと光り輝き左腕の篭手に吸いこまれてく。あっという間の出来事にその場にいた誰もが反応できなかった。
「…………………。」
「……………………。」
「…………………………。」
皆どうやら状況についていけない様で、沈黙が訪れた。
「えと・・・この篭手はパルミットをしまっておけるのかな?」
「その様ですね。他の能力は、また使っていくうちに解るのではないでしょうか?それから最後にこの袋に、わずかですが路銀を用意させていただきました。旅をするには必要ですから、どうぞ遠慮無くお持ち下さい。」
渡された袋は以外にずっしりとしていた。中を覗いてみると、銅貨が数百枚入っていた。
「こんなにたくさん!?いいの?」
どのくらいの価値があるか解らなかったが、結構な量の多さに驚く。
「はい。たいした額ではないですがお持ち下さい。それで世界が救われるならお安いものですわ。」
「ありがとう。大切に使わせてもらうよ。」
(そういえばブレアさんはどんな仕事をして暮らしているんだろう?ま、良いか・・・。)
「じゃ、行きましょうか?まずは…皇女様に会う必要があるわね。」
シャルは準備が済んでいるらしく、肩にはナップザックと弓をかつぎ、腰には矢を装備していた。服装も昨日見たものではなく、青白のストライプがはいった長袖に空色のベスト。下はジーンズという姿であった。
ツトムの服装は上下が学ラン、左手に篭手と時計、腰にはガンホルダーに入った2丁の銃と白銀の剣、サバゲーの武器が入った学生カバンだ。もらったお金をそのカバンに詰めこむ。
「おう!行くぜ!」
チリンチリーン
その時玄関から呼び鈴の音が聞こえてきた。
..........to be continued...........
パルミティア 第四章.〜旅の準備〜
|